Behind the Scene:WALL MODULAR SYSTEM|PREDUCTSの次なるコアシステム

2025-11-27FEATURED PRODUCTS

PREDUCTS DESK、DASHBOARDの核となる仕組み「DESK MODULAR SYSTEM®」。

デスクやデスクシェルフの天板裏にレールを埋め込み、40を超える多種多様なモジュールを組み合わせるこのシステム。手軽に自分のワークスタイルにあったデスクを作れたり、仕事道具や働き方の変化にも柔軟に対応・変化できる、私たちのアイデンティティそのもののような存在です。

この「DESK MODULAR SYSTEM®」に今日、新たな仲間が生まれました。それが「WALL MODULAR SYSTEM」。その名の通り、部屋の壁面をモジュール化する仕組みです。

PREDUCTS:壁面モジュールシステム「WALL MODULAR SYSTEM」とオフィス用DESKを新規開発。co-baへ納入決定

詳細はプロダクトの発売時にもお伝えできればと思いますが、「WALL MODULAR SYSTEM」は「DESK MODULAR SYSTEM®」と同様に、レールとモジュール群によって構成されるシステム。壁面を自由にカスタマイズ、アップデートできる仕組みです。

多様な用途が混在する空間に、固定する難しさ

壁面をカスタマイズしたい——それは私たち自身がオフィスで働く中で、自然と生まれた欲求でした。

PREDUCTSは家具という大型のプロダクトを扱う事業性質上、"オフィス"といえどその空間はさまざまな用途で利用します。

会議や作業といったデスクワークをするためのいわゆる"オフィス"用途もあれば、金属や木材を簡単に加工してプロトタイピングをしたり、試作品を広げ検証するといった"工房"のような用途、商品撮影をするための"スタジオ"のような用途、そしてお客様を招き実際のプロダクトを触って体験していただく"ショールーム"としての用途……。

そうした多様な用途に合わせて空間を構築していくと、必然的にカスタマイズ性の高さや、ものの少なさ、必要なものをすぐに取り出せる利便性など、いくつかの中心となる機能が浮かび上がってきます。それを実現する上で必要だったのが、「壁面のカスタマイズ性」でした。

床置きの家具は可動性が下がるためなるべく減らしたい。ものが多いので収納量は必要だが、すぐに手に取れるところに工具などはほしい。撮影小物や空間演出として、ある程度"見せるもの"が必要。そうしたニーズを実現すべくオフィスの中央部には壁面いっぱいに有孔ボードを設置。工具類を吊り下げたり、過去の試作品を展示したりしていました。

オフィス中央にあった全面が有孔ボードの壁。塗装し雰囲気を変えるなど壁自体もカスタマイズした

さらには有孔ボード壁以外にも、壁掛けの棚を付けたり、部分的に有孔ボードを増設するなど壁面はさらにアップデート。最終的には撮影で必要となる最小限の白壁以外はほとんどの壁になにかを取り付けているような空間になっていきました。

追加で部分的に有孔ボードを設置したり、飾り棚をつけたりも。

ただその壁面も「固定」が前提でした。

デスクやモジュール類の拡充やDASHBOARDのような新カテゴリプロダクトが増えると、オフィス内のレイアウトや壁面に置くものも、本来であれば都度変化させたい。しかし、固定された棚はそう簡単には変えることができない。結果、オフィス内の展示や作業エリアはある程度固定化されるように。

その不便さや課題感もあり、2025年11月にはオフィスを移転することにもなったのですが、こうした私たち自身が抱えていた"壁面収納の課題感"が今回のWALL MODULAR SYSTEMのきっかけになりました。

壁面収納やシェルフ、有孔ボード、ホワイトボードなどを壁面に付けたり、都度組み替えたりしたい。そんな構想を広げていたタイミングでご相談をいただいたのが、今回納入を先んじて発表したco-ba横浜関内のプロジェクトでした。

限られた条件下だからこそ、壁面にもモジュールを

PREDUCTS DESKは個人に限らず大小さまざまなオフィスでもご導入いただいてきました。計100席を超える規模から、数名のスモールオフィスまで、さまざまな空間や利用用途にもマッチするセットアップをしてきています。

今回のco-ba横浜関内はシェアオフィス&コワーキングスペース。ある程度セットアップされており、入居者はコストを抑えられる反面、内装の自由度はある程度限られる、一般的なオフィスとは異なる場所です。加えて床面積も限られるため、部屋全体を有効活用する必要性が高い。そうした背景から、これまで温めてきた「壁面のカスタマイズ」がマッチするのではないかと考えました。

開発中の試作イメージ

そこから、co-baの他拠点を見させていただき、専用設計のプロダクト開発を進めると共に、PREDUCTSのオフィスでもプロトタイプの検証をスタート。11月に移転した新オフィスへ取り付けることも念頭に、自分たちが最もよく使う道具が詰まった壁面でいち早く試作・検証を重ねてきました。

PREDUCTSの新オフィスでの導入検討イメージ

現状はまだ完成には至っていませんが、co-ba横浜関内での仕様はほぼ確定。一般販売に向けた開発も大詰めを迎えています。

co-ba横浜関内用プロダクト群。飾り棚や本棚、引き出し付きシェルフ、有孔ボード、ホワイトボードなどのモジュールを用意。こちらではPREDUCTS DESKも専用設計。

壁のモジュール化で見える、新たな地平

壁面をカスタマイズするというアイデア自体は決して珍しいものではないかと思います。

実際に、壁付けのプロダクトが数多く存在するように、限られた空間をより便利に使うにはすぐに思いつくアイデアでもある。WALL MODULAR SYSTEMでは、それをより自由に、より簡単に実装できるかたちを目指し開発を進めています。

リリースはまだ先にはなりますが、みなさまにお見せできることを楽しみにしています。

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