スライドレールで引き出し・格納できるトレイ型モジュール「Keyboard Tray」。
2024年5月に開催したポップアップイベント『WORKTYPES』でも展示した本モジュールをいよいよ本日販売開始いたします。
その名の通り「キーボード」を載せるのはもちろん、先述したイベントではteenage engineeringのポータブル音楽機材Field SeriesやMIDIキーボードを設置したりと、その活用幅が実に広いプロダクトです。
本記事では、開発背景や特徴とともに、ユースケースや可能性をご紹介していきます。
天板下に、小さな天板を拡張するプロダクト
Keyboard Trayのアイデアが生まれたのは、1年ほど前。さまざまなキーボードを使い込んでいたメンバーが「キーボードを置くモジュールがあれば便利なのでは」と考えたのがきっかけでした。
とはいえ、「キーボードトレイ」自体はすでに市場に数多く存在するプロダクト。目にしたり使ったりした経験のある方も少なくないと思います。それゆえ、社内でも「何が便利なのか」「新たに作る必要があるのか」といった声があがりました。
そこでまずは既存商品をリサーチ/購入し、オフィスに設置したり自宅で試してみたりとその有用性を検証。さまざまな利用シーンをイメージしつつ、PREDUCTSのモジュールとして展開するとしたらどのような役割を担えるかを深掘りしていきました。
そうして使い込んでいくと、徐々にその有用性が見えてきます。
天板上とキーボードトレイで2つのキーボードを使い分けられること。天板上にキーボードを置かないことで、天板上の活用幅が広がること。キーボードトレイにさまざまな入力機器を置き、作業内容によってモードを切り換えられること……。
キーボードを載せる用途と考えるとニッチなものに見えてしまいますが、「天板下に、小さな天板を拡張するプロダクト」と考えると、その可能性は一気に広まります。
複数のキーボードを使い分けないメンバーでも、仕事道具が多くないメンバーでも「ここに手書き用のiPadを置ける」「見開きの資料置き場にちょうど良い」「(キーボードをしまえることで)天板上で別作業がしやすくなった」といった声が聞かれるように。
それなら確かに可能性があると考え、モジュールとしての開発がスタートしました。
シンプルな意匠ながら、多様なサイズに対応
実際に開発に要した時間は1年弱ほど。積載だけではない荷重がかかること、キーボードに限らずさまざまなものが載ると想定されること、金属部品だけでなくトレイ自体も開発すること、引出しなどとは異なる要件を満たすスライドレールが必要なこと、など…。
論点や躓いたポイントはいくつかありましたが、同時期に開発していた別プロダクトの経験が活きたり、ポップアップイベントなどで的確なフィードバックを得られたことなどもあり、無事製品化。本日発売にいたりました。
Keyboard Trayの意匠は非常にシンプル。機能・構造的要件に応えつつも、正面から見ればシンプルな四角になるようまとめました。世にあるキーボードトレイの多くが机の天板にクリップで挟む構造なのに対し、PREDUCTSはDESK MODULAR SYSTEM®を活用し、すべてが天板裏で完結できます。色は既存モジュールと色を合わせBlack / Whiteの2色展開としました。
機能面では、まずさまざまな用途に応えられるよう高さを5段階に調整できる機構を搭載。7.5cm〜11.5cmの間で1cm刻みに調整でき、内寸で4〜8cmのものが設置可能です。薄型のキーボードやノート類・タブレットなどから、厚みのある資料やデバイス類、高さのあるキーボードなども対応します。
トレイの奥行きは24cm、引出寸は20cmとなっておりそのほとんどを引き出して活用できます。
なお、スライドレールはトレイの裏面へ設置しています。構造上は側面に設置する方がシンプルにまとまるのですが、意匠性、レールとの接触などを考慮し、最終的には直接触れることがなく、設計自由度の高い裏面へ配しました。
スライドレールを後方にセットバックすることにより、座っているポジションからほとんどスライドレールの構造が目に入らないことや、足などとの接触を考えてスチールパーツも回り込み、角を落として仕上げています。
サイズ展開は、幅60cmと45cmの2サイズ。製品にもよりますが、60cmの方であればテンキー付きキーボードや、小型のMIDIキーボード、オーディオインターフェイス、動画や写真編集用のカラーパネルなどのガジェット類の設置も可能です。(※お使いのプロダクトによります)
45cmであれば、他モジュールとのバランスも考えながらちょっとしたものを置くにも最適。使われる方のアイデア次第で、その可能性はますます広がります。
使ってこそ見える可能性
このように、その「活用可能性」の幅がとても広い「Keyboard Tray」。
実際私たち自身も、まだまだその全容は見えていないという感覚もあり、「自分たちだけで全ての可能性を探れないプロダクトだ」と感じています。手に取った方がそれぞれの用途、仕事、セットアップの中でKeyboard Trayの新たな可能性や用途を、きっと見いだしてくれることを楽しみにしています。
是非、あなたの環境だからこそ実現できる、ユニークな使い方を見つけ出してください。