3段の引き出しモジュール『Drawer Three』。これまで展開してきたラインナップの中で、最も収納力の高い大型のモジュールです。
これまでのPREDUCTS DESKではカバーできなかったような多種多様な道具を活かすワークスタイルなど、より幅広い仕事にもマッチ。新たなデスクの活用可能性を提示してくれるモジュールです。本記事ではその特徴と背景をご紹介していきます。
3倍の収納力が実現する、新たな活かし方
Drawer Threeの特徴は、その収納力にあります。
これまでのモジュールは、デスクに吊るという特性もあり、大きな収納力を持つものは展開してきませんでした。特にコンピュータを使う仕事の場合ですと、デスク周りで収納したい小物類や書類の数は限られますし、そこまで大幅な収納力を必要とするシーンも限定的だと考えていた側面もあります。
ですが、最近ユーザーの方々のセットアップを見る中で、収納力があればもっと活用いただけるのではないかと考える機会が徐々に増加。加えて、わたしたち自身がものづくりを重ねて行く中で必要となる「道具や工具」が増え、デスクの収納力はもっとあってもいいのではないかと考えるようにもなってきました。
そうして、さまざまなモジュールの形を検討する中で生まれたのがこの3段引き出しの「Drawer Three」です。従来のDrawer Miniと比べ単純計算3倍の収納力を持つこのモジュール。3段に分かれるため高さ方向こそ限りはありますが、文具やガジェット類はもちろん、A4サイズも入るので書類や資料ノートなどの紙もの、比較的寸法が大きい工具類なども収納できます。
従来のコンピュータを主として仕事に限らず、より手を動かすような作業や、“ものづくり”においてもご活用いただきやすいモジュールになっているかと思います。
なお、引き出しの内部寸法はDrawer Miniと共通化。Drawer Miniに付属しているトレイをDrawer Threeに差し込んで利用できるのはもちろん、以前Journalでご紹介した3Dプリントによるトレイもこちらにそのまま流用できます。
これらトレイを含め、今後は引き出しの中を整えるアイテムも展開を進めて行く予定です。
セットアップの柔軟性を担保する、2つの設置方法
Drawer Threeには2つのブラケットと、2つの設置方法を用意しています。
ShortとLongのブラケット、天板に直付けするミニマルスタイルと吊り下げるフローティングスタイルです。
というのも、PREDUCTS DESKはさまざまなモジュールを組み合わせて構築するもの。それゆえ“モジュール単体”ではなく、他モジュールと組み合わた“セットアップ”として成立するかを検討しなければいけません。
そして先述の通り、Drawer Threeは比較的大型のモジュールなので、この設置方法によって他モジュールの選択の幅を大幅に狭めることにもなりかねない。可能な限りセットアップの幅を広げるべく、設置方法にバリエーションをご用意しました。
ミニマルスタイルは、3段分という大きな収納力を擁しながらも、机の下方向の圧迫感を最小限におさえる設置方法。レールの横幅はフルで使いますが、ワイドなど幅があってレールにも余裕が生まれやすいデスクでは圧迫感を最小限にできます。
フローティングスタイルは、3段に加えて天板との間に生まれる空間も収納として活用可能にする設置方法。この空間はラップトップやタブレットの収納としても活用できます。このスタイルの場合、設置位置をデスクの端に寄せられるので、レールの使用寸法も最小限にできます。
デスク幅やセットアップによって、最適な設置方法を選べる仕様です。
存在感を可能な限り消す、デスクに寄り添う意匠
最後は意匠について。Drawer Threeはとにかくクリーンに、存在感を抑える方向に落とし込んでいきました。
Drawer Threeはサイズが相対的に大きいため、一歩間違えるとモジュールの意匠がデスクの印象を大きく左右してしまいかねません。一方PREDUCTS DESKはデスクのラインナップごとに世界観を構築しており、あくまでモジュールはその構成要素。可能な限りデスクに寄り添うことが意匠の要件となりました。
正面から見た際の構成要素はなるべく最小限に、枠の見付も可能な限り細くし、取っ手もシンプルで既存の他モジュールと合わせ癖がないようにまとめています。また、側面・背面はフラットな面に仕上げ、視覚的な引っかかりを最小限にまとめました。
見方によってはとても地味な仕上がりに映るかもしれません。しかし、それは寧ろ私たちとしては願ったりなところ。印象に残るであろうプロダクトだからこそ、徹底的にクリーンに仕上げました。
セットアップの新たな可能性を
これまでのどのモジュールとも異なる、新たなセットアップの可能性をご提案するDrawer Three。いかなるワークスタイルにマッチし、どのようなセットアップを構築してくれるのか。
是非その可能性を探って見ていただけると嬉しいです。私たち自身どのようなセットアップが生まれてくるのか、とても楽しみにしております。