私たちが2022年より取り扱ってきたモニターアーム「Flo」。
そのなめらかな動きや背面から見た際の美しさなどに魅せられ、ハイエンドモデルの「Flo X」ともどもHerman Millerの代理店として販売をしてきました。
この素晴らしいプロダクトがあるにもかかわらず、私たちは2025年2月18日に新たなアームをリリースします。PREDUCTS Monitor Arm——その名の通り、PREDUCTSのオリジナルプロダクトです。
DASHBOARD×モニターアームという出発点
開発のきっかけは、昨年発売したデスクシェルフ「DASHBOARD」にあります。
DASHBOARDの存在によって、PREDUCTSは新たな仕事道具との接点と更なるカスタマイズの可能性を獲得しました。デスクの上に新たな操作面が増えたのはもちろんのこと、モジュール群もデスク兼用/DASHBOARD専用の両面から拡充。中の人、一個人としてもいまやDASHBOARDなしのデスクは考えられないほど、ワークスペースに不可欠な存在になっています。
しかしこのDASHBOARDは、設置にあたってある課題がありました。それがアームとの干渉です。モニターアームを設置していると、DASHBOARDを置くにはアームの支柱部分を避ける必要があります。その分DASHBOARD自体を少し前に出す必要があるのですが、FloやFlo Xの場合アームのベース(土台)部分が比較的大きい上に支柱が手前に設置されています。さらに支柱の背が低いため、アームを動かすとDASHBOARDと干渉する範囲が比較的大きかったのです。
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もちろん、FloにはFloにしかない魅力がありますし、正直”大きな問題”というほど干渉範囲が大きいわけではありません。世のモニターアームやデスクシェルフを調査してみても(設置環境によるため一概には言えませんが)同様の課題が生じるケースは少なくありません。
ですが、よりよいワークスペース、よい仕事を生む道具に熱意を燃やす身として、この違和感を放置しておくわけにはいかない——そう考え、DASHBOARDにマッチするモニターアームというコンセプトを軸に、プロダクトの開発に着手しました。
実際、開発にあたって盛り込みたい要素や仕様を並べていくと、あれだけ愛用しているFloにも、いくつかの課題や違和感を抱えていたことに気づきます。それらを踏まえ、今回のプロダクトへ落とし込んでいきました。
DASHBOARDにマッチしつつ、利便性も追求
真っ先に取り組んだのは、DASHBOARDとの干渉は最小限にする設計です。支柱の高さを14cm弱にし、アームを自由に動かしてもDASHBOARDと当たることが無いように調整。加えて、荷重のバランスが許す限り、支柱の位置をなるべく背面側に。支柱とDASHBOARDとの干渉も最小限にしました。
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これによって、DASHBOARDを設置している状態でのアームの可動範囲も拡大。モニターアームというプロダクトの特徴でもある「自由な位置にモニターを設置できる」という機能を最大限活かせるようになりました。
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同時にデスクへ設置するクランプのサイズも小型化しました。これは直接的に干渉することはないのですが、モジュールをDASHBOARDの背面側のレールに設置する場合に、しばしば当たることもあります。それを最小限にする意味でも、無理がない範囲でクランプをコンパクトに仕上げました。
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続いて、肝心のアーム。ここに関しては正直なところFloの持つなめらかさを実現するのは容易なことではありません。「なめらか」を求めるのであれば、むしろFloを選ぶ方がよいかもしれません。
ですが、私たちはFloを愛用する中で「なめらか」故のある課題に気づいていました。それは位置がずれやすいこと。間違えて触れてしまったときや、モニターを拭いたときなど、特に動かしたい訳じゃないときにもFloの場合なめらかに可動してしまいます。
また、人によってはFloを愛用していても、「姿勢に合わせてアームを動かすことがほぼない方」もいます。そんな方には、なめらかさよりもしっかり固定できることの方が必要かもしれない。そこで、本プロダクトはあえてしっかり固定できるアームを採用。キーレンチによって硬さや固定度合いが調整でき、心強い固定度合いを実現しています。
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Designed for DASHBOARD
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そうして生まれたのが、このPREDUCTS Monitor Armです。
結果的にはPREDUCTSストアの中ではFloを代替するわけではなく、横並びで新たな選択肢を提示するようなプロダクトに仕上がりました。
- 単体で美しいデザイン ⇔ DASHBOARD設置を前提のデザイン
- 動かすには最適な、なめらかなアーム ⇔ 固定して使うがっしりしたアーム
- ハイエンドな主役の一台 ⇔ DASHBOARDの良きパートナー
いずれも一長一短であり、それぞれに適した役割のあるプロダクトだと考えています。
DASHBOARDとの干渉などの課題に覚えがある方はもちろん、アームをこれまで導入してきていない方にも、ぜひデスクの新たなパートナーとしてお迎えください。
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